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『京都迎賓館』を見学。

先日、京都御所にある京都迎賓館の見学に行ってきました。
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迎賓館は、国公賓などの賓客の接遇の場ですが、一般公開(事前予約必要)もしており、館内を見学することができます。
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館内には、匠の技術を駆使した工芸品(調度品)も多数、設えられています。これらに触れることはできませんが、内部空間を含め写真撮影可能とのこと。

防犯上、問題の無い範囲で、館内の意匠や匠の技をご紹介させていただきます。

赤坂迎賓館とは異なり、こちらは純和風(数寄屋風)の意匠。
平成の竣工だけあって、設備、構造を含め近代的な建築物ですが、随所に和を感じさせる意匠が施され、伝統的な建築技法や木、竹、土壁、和紙、漆など、我が国古来の素材がふんだんに採用されています。

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雪見障子をモチーフにした、エントランス正面の開口
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夕映の間(ゆうばえのま)から、中庭の池を望む。
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藤の間 京都迎賓館で最も大きな部屋だそうで、洋食の晩餐会や歓迎式典の会場として使用されるようです。壁面装飾の綴織り(モチーフ:藤)は縦3.1m、横16.6m。圧巻の一言。
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藤の間  舞台  能や日本舞踊といった伝統芸能を賓客に鑑賞していただく際に用いられるとのこと。舞台扉には截金(きりかね)という伝統技法で文様が描かれています。
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桐の間 日本の伝統的な畳敷きの大広間で、和の晩餐室として使用され、最大で24名までの会食が可能だそうです。畳は『中継ぎ表』というイグサの良い部分のみを使用する、昔ながらの技法によって製作されているのだそう。また、漆のテーブルは12mもあり、最終の磨き工程では、摩擦熱で職人が掌にやけどを負ったのだとか…。
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庭園 深山幽谷から流れ出た水の注ぎ込む池が、建物に融け合うように巡らされており、いままで見たこともないくらい大きな錦鯉達が悠然と泳いでいました。
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池では、舟遊びに興じることもできるようです。ナナナンと優雅な。。

最後に、見学を終えた感想。

現在でも指折りの耐震性、耐久性、防犯性を兼ね備えた施設ですが、その仰々しさを微塵も感じさせないくらい、和の伝統を感じさせる優雅な建築。

また、伝統技能を随所に取り入れた建築物ですが、それらの技術が見本市のようになっているのではなく、自然と調和して、全体の雰囲気をつくりあげている点も勉強になりました。

 

さすが、迎賓館。

されど、建築費もさすがの260億円!

まあこれだけ、様々な技術を注ぎ込めば、そうなりますよね。

色んな意味でビックリの建築でした。 😀

 

矢野

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