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オフィスキャビネット製作…

大阪事務所の展示用キャビネットを、工房でDIYしてみました。
今回はその製作記録をご紹介。
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今回、上写真右側のキャビネットを製作。
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ベースの素材は、針葉樹合板の24mm。この合板、構造的な強度もあり、非常に使い勝手の良い材料です。

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この合板を必要なサイズまでテーブルソーでカット。テーブルソーは今回初めて使用しましたが、3x6板のような大判でも精度良くカットすることができるので重宝します。

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カット後の合板

今回製作しキャビネットは、これらをロの字型に組み合わせただけのシンプルな構成。
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まず側板にビスを打った後、
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組み立てるだけで完成。(ここまでなら、20セットも半日かかりません)

形は簡単につくることができましたが、
今回、時間を費やしたのは仕上げや化粧材の加工です。

まず、1タイプは、ウレタンニス仕上げとし、小口(ロの字の断面部分)に銅のFBを取り付けることにしました。

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ウレタンニスの刷毛塗り→ペーパーヤスリで研磨→ウレタンニスのスプレー仕上げの3工程

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小口に取り付ける銅のFB(フラットバー)

銅のFBは、幅25mmで24mm合板の小口に取り付けるのに丁度良いサイズです。写真では分かりにくいですが、購入時点では、ギラギラと光っている(新品の10円玉と同じ)ので、落ち着いた風合いになるようエイジング加工を施すことに…。

エイジングの方法について色々と調べてみましたが、DIYレベルで出来るコレといった方法が、見つかりませんでした。 😕

取りあえず、酸化させればよいのかなと、バーナーで炙ってみましたが、厚みがあり過ぎて熱が分散し、上手くいきません。
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試行錯誤の結果、
食塩と水を砂に混ぜたものを左官の鏝で塗り、数日間、放置してみることに…。9
銅は塩分で酸化するか?(理科の実験?)
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数日後、砂を取り除くと、酸化した銅がっ!
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更に数日放置すると、使い古した10円玉のような赤褐色に変色。

写真 2019-06-29 14 50 44
これを孔明け加工し、ウレタン着色のキャビネット小口に取り付け、完成。

 

更に、もう1タイプのキャビネットの表面仕上げには真鍮板(黄銅=5円玉)使用することにしました。

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これも購入時点では、キラキラと輝いているので、同じくエイジングすることに…

こちらの方は量が膨大なので、ブラッキーCという黒染め液を使用しました。
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大判の真鍮板を含浸するために作成した、FRP槽
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エイジング加工を施した真鍮板の接着し、ようやく完成です!

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大阪事務所に設置後の様子

上がウレタンニス仕上げ、小口部、銅のFB小口張り
下が真鍮板(0.3mm)張り仕上げ(小口部、真鍮FB張り)

 

今回のDIYでは、金属加工やエイジングの方法について、専門書以上の具体的なノウハウや知恵を得ることができました。この内容を設計業務にもフィードバックして、今後のデザインにも役立てていきたいと思います。😀

DIYって理屈抜きに面白いです。

 

普通に完成品を購入するだけでは得られない、物づくりの楽しさがありますし、物に愛着が湧きます。😁

今後は、もっと幅広く、奥深く進めていけたらと考えています。

 

フィールド建築設計舎

  • Date:2019.08.31|
  • Category: 工房
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