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『熊本城』へ…。

先日、所用で熊本県に行った折、熊本城を見学してきました。

今回はそのレポートです。

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城造りの名手と謳われた加藤清正公が築城した熊本城。

 

日本三大名城に数えられるだけあって、見事な外観でした。

 

特に、個人的には黒と白を絶妙に使い分けた外観の意匠が印象的で、反り立った瓦屋根が浮遊しているように感じました。
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もう一つ印象に残っているのは、闇り通路(くらがりつうろ)

本丸御殿の床下にある、石垣でできた地下通路で、石垣の一部を削ってつくったトンネルのような場所。この上に本丸があります。

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上の2つも印象に残っていますが、
今回の見学で、最も印象に残っているのは、2016年の熊本地震の爪痕。

 

 

冒頭の写真のように、天守は復旧していますが、城全体の復旧となると、すべて完了するのは2037年(予定)だそうです。
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天守内部:復旧し、さらなる耐震対策も施されている。

 

 

本来なら、地上を歩いて天守にアプローチするところですが、現在は、仮設の連絡通路が設置されています。1

石垣が崩落したままの場所も、あちらこちらに見受けられました。

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完全復旧は今から13年後と聞いて、一瞬、なぜそんなに時間がかかるの?と思いましたが、石垣も単に積めば良い訳ではなく、元通りに復元する必要があるからですね。

 

当時の資料を元に、どこに使われていた石だったのかを検証し、仮にその石が割れていたら貼り合わせ、粉々になった石の部分は、新しい石を加工して嵌め込まなければならない。

 

崩落した石の総数は10万個を超えるという設もあるということですから、本当に、究極のパズル。

 

逆にあと13年で復旧できるの?とも思ってしまいます。

 

自身も建築に携わっていますが、一般的な改修や修繕の工事と、このような歴史的建造物を元通りに復元する工事では、全く別次元であること、また、歴史の重みというものを実感しました。

 

工事に携わっておられる方、本当に気の遠くなるような作業ですが、安全に気を付けて頑張ってください。

 

矢野

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