『旧八幡郵便局』を訪れて…
先日、近江八幡市に行く機会があったので、ヴォーリズの建築を見学して帰りたいと思い、『旧八幡郵便局』に…。
ウィリアム・メレル・ヴォーリズは、日本で数多くの西洋建築を手掛けたアメリカ出身の建築家。
関西、特に、この近江八幡には現在も数多くの建築作品が残されています。
この建築は1921年に竣工し、1960年まで郵便局として利用されていたのだそう。
かつて、郵便局の窓口として使用されていた空間
ハイサイドライトから、光が射し込み、漆喰壁に反射した光がほのかに空間を照らしています。
2階(現在は、ギャラリースペースとして利用されています。)
古い木造校舎を訪れたような、懐かしい気分にしてくれます。
曇天の日に訪れたので、室内が少し暗い印象を受けましたが、
しっとりとした中に重厚感のある建築で、ドアノブや照明、扉のディテールまで細やかな配慮がなされているところなどは、流石、ヴォーリズ。
100年近い時を経て劣化している部分はありますが、本物の素材を使用しているため、使い込まれた味わいのように感じられます。
時代背景もありますが、効率やコスト、工期優先で建造されている現在の様々な建築に対して、100年後、この建築と同じような印象を持てるのか?
『時代』と言ってしまえば、それまでですが、近代が羨ましい限りです。 🙂
改めて、建築とそれを取り巻く環境について考えさせられた一日でした。